『日本婦道記 雪しまく峠』

日本婦道記 雪しまく峠 山本周五郎

あらすじ

時は室町時代の末、戦乱の渦巻く肥前国。飯盛城をめぐる謀叛の企てが密かに進行する中、山本右京は忠義を尽くし、なんとかそれを食い止めようと奮闘していた。

しかし、右京の妻・お沙伊は、伯父である渡辺権太夫が「右京どのがようやくうんと言った」と告げに来たことで不安を募らせる。夫は本当に謀叛に加担するつもりなのか――? もしそうならば、それを止めるのが妻の務め。

お沙伊は幼い息子・勝之助を連れ、雪深い「雪しまく峠」を越えて飯盛城へ向かう決意をする。降りしきる雪、凍える寒さ、そして幼子の小さな足。すべてを押し殺し、夫の誠を信じて進み続ける彼女の覚悟は、やがて右京の運命をも変えていく。

峠の先に待つのは、希望か、それとも悲劇か――。夫と息子を守るため、ただひたすらに歩み続けたお沙伊の決断の行方とは?

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