短編

作品集
『なんの花か薫る』

あらすじ 江戸の岡場所で身を売るお新は、ある夜、酒に酔った若侍江口房之助と出会う。房之助は宴席での喧嘩がもとで人を斬ってしまい、追われる身となっていた。お新は彼を匿い、その一夜を共にする。武家の世間知らずな若侍と、遊女と […]

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『夏草戦記』

あらすじ 徳川家康の命により上杉攻めが開始され、伊達政宗は兵を率いて戦へと向かう。その中で、小谷弥兵衛率いる小谷隊は特別な任務を与えられ、隠密裏に敵地を突破し白石城へ迫るべく進軍していた。だが、彼らの行動は敵に筒抜けにな […]

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『鶴は帰りぬ』

あらすじ 1. 宿場町での出会い 飛脚屋「島十」に所属する飛脚の実(じつ)は、ある宿場町の宿屋「相田屋」に常宿を持っていた。彼がそこへ宿泊するたびに世話をしていたのが、控えめで物静かな女中のおとわである。 無愛想で口数の […]

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『つゆのひぬま』

あらすじ 江戸・深川の外れにある佃町、通称「アヒル」と呼ばれる土地に、娼家「蔦屋(つたや)」があった。その女主人・お富のもとで働くのは、最古参のおひろ、陽気なお吉、賢く口のうまいおけい、そして物静かで真面目なおぶんの四人 […]

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『壺』

あらすじ 寛永12年(1635年)、紀伊国新宮の宿「万字屋」にて ある日、木村外記(その正体は剣豪・荒木又右衛門)と名乗る中年の武士が、新宮の宿「万字屋」に滞在する。粗末な身なりながら、鋭い眼光と精悍な体つきをした彼は、 […]

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『鍔鳴り平四郎』

あらすじ 安田平四郎は、抜刀術・田宮流の名手。しかし、その短気で単純な性格が災いし、大垣藩を浪人して江戸に暮らしている。ある日、彼は街中で侮辱されそうになりながらも、愛刀「兼定」の鍔鳴りを必死に抑え込む。そんな折、彼の長 […]

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『大将首』

あらすじ 浪人・池藤六郎兵衛は、剣の腕を持ちながらも長年仕官の機会に恵まれず、貧しい生活を送っていた。しかし、彼を支える妻・文江は、どんなに苦しくとも夫の夢を信じ、耐え忍んでいた。 ある日、六郎兵衛は岡崎藩の植村弥兵衛の […]

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『戦国会津唄』

あらすじ 戦国時代、上杉家の重臣・岡野左内は、かつて伊達政宗を追い詰めたほどの武勇を誇る武士だった。しかし、老齢になると極端な倹約を徹底し、家臣や領民にまで粗衣粗食を強いることから「吝内(りんない)」と嘲られ、世間から侮 […]

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『蕭々十三年』

あらすじ 天野半九郎は、岡崎藩の若き武士であり、24歳の大小姓として仕えている。彼は極めて生真面目で、人付き合いを苦手としながらも、主君・水野監物忠善への忠義心は誰よりも強かった。しかし、その忠義心ゆえに、彼の振る舞いは […]

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『将監さまの細みち』

あらすじ 江戸・赤坂田町の岡場所「染井家」で働くおひろ(おその)は、病気の夫・利助と幼い息子・政次を支えるために、特別に通いで稼ぐ遊女です。彼女は、自分の仕事を知らない夫と子どものために懸命に働きながらも、店の女たちおま […]

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